’25 桜めぐり “花さかり”

今年の桜の開花宣言は、平年より1日遅く3月27日だった。それを合図のように、御室川沿いや嵐電「桜のトンネル」のソメイヨシノも、次々と開花。嵐電の踏切は、一時の桜のショーの撮影に、今年も “にわかカメラマン" で賑わった。

4月初め。久しぶりに下鴨神社に参拝。鴨川の桜もほぼ満開に近い感じで、両岸が桜色に染まり、真っ白なユキヤナギとの取り合わせもとても春らしい。ただ、花見の席取り用の「ブルーシート」は無粋かな…。
御蔭通から古木生い茂る「糺の森」に入ると、外部の賑やかさから少し遮断された心地がするが、残念ながら観光客が多いので静謐を味わうというほどではない。「瀬見の小川」に架かる「あけ橋」近くの枝垂桜がきれいに咲き、「糺の森」の緑に馴れた目には華やかに見える。



朱色も鮮やかな楼門をくぐると、境内は桜が見頃ということもあり、平日にもかかわらず賑わいを見せている。特に「御手洗川」に架かる太鼓橋 (反り橋) の袂近くの桜は、橋の朱色によく映えて人気スポット。またここには 尾形光琳の「紅白梅図屏風」のモデルとなった梅も植っているが、驚いたことにその梅がまだ咲いていた。濃桃色の八重咲きの梅は、華やかな色香を感じさせ風情がある。大半の人は桜に夢中だが、私にはこの日の “とっておき" となった。

帰り際、「さざれ石」の近くでミツバツツジが咲き始めているのに気づく。そろそろそんな季節か…。
4月中旬。テレビでは毎日のように桜の観光地の賑わいを報じている。御室川沿いも、早咲きの “明正寺桜" に代わってソメイヨシノが満開。「右京ふれあい文化会館」の西側を流れる宇多川 (御室川の支流) 沿いには、遊歩道があるが、こちらは春には桜のトンネルとなる。淡い桃色のソメイヨシノが覆い尽くす並木道は、ゆったりのんびりお散歩できて、文化会館や近くのスーパーを利用する人々の憩いの場。




京都では、わざわざ混雑する観光地に赴かなくとも、少し探せばご近所で十分に楽しいお花見ができる。うれしい限り!