令和七年「藤袴祭」を訪れて
今年も藤袴咲く季節がやって来た。10月初めに大原でアサギマダラに遭遇して以来、もう一度会ってみたくなり、2年ぶりに源氏藤袴会主催の「藤袴祭」に行ってみた。
開催場所は今年も革堂行願寺・下御霊神社と寺町商店街。開催期間は10月10日 (金) から13日 (月) まで。
少し前に嵐電北野線の「御室仁和寺駅」「宇多野駅」そして「鳴滝駅」に植えられている藤袴を見に行ってみたが、「御室仁和寺駅」は花が刈り取られたようで、葉もやや枯れ気味。「宇多野駅」では去年は地植えされていたが、今年はその様子もなかった。また「鳴滝駅」の藤袴は、背丈は伸びているものの花付きが良くないようで、今年の長い猛暑が影響しているのかもしれない。さて、「藤袴祭」ではどんな光景が見られるか?

連休中は混雑しそうなので、初日に訪れてみた。今年も二条通との交差点を過ぎた辺りから、寺町通の両側にはそこかしこに藤袴の鉢が置かれている。開花具合もそれぞれだが、全体的に西側の鉢植えの方がよく開いているように感じた。革堂前の交差点近くでは、ツマグロヒョウモンのオスとメスが仲良く藤袴の蜜を吸いに来ており「アサギマダラもいるかな?」と期待がふくらむ。
革堂 (行願寺) はそこそこに賑わっていたが、藤袴の咲き具合はやはり五分くらいかな?「藤袴コンテスト」への出品も数鉢で、ちょっと残念。これから増えるのかもしれないけれど…。本堂近くでは、ツマグロヒョウモンとアオスジアゲハが熱心に蜜を吸っていた。また、藤袴の傍らに白い桔梗がさりげなく置かれており、これは嬉しい出会い!




続いて、下御霊神社へ。途中、スタンプラリー集印帳を手にした人達とすれ違ったが、どうやらこれをお目当ての訪問も多いようだ。下御霊神社では、今年も御所近くの小学校で育てられた藤袴が拝殿周りに並べられていたが、やはり開花が遅れているようだ。前回はここで初めてアサギマダラに出会えて感動したが、今年は他のチョウの飛来も少ないように感じた。
最後は、御苑へ。

「閑院宮邸跡」 で藤袴が咲き、アサギマダラも飛来しているという情報があったので、帰りがけに寄ってみることに。
「閑院宮邸跡」 を訪れるのは初めてだったが、四阿と池のある広い庭園が心地良い場所。藤袴は、展示室入り口前と建物の北側の庭に置かれていた。北側の庭に置かれた藤袴には、多くのチョウが飛来。アサギマダラはここにもいなかったが、ツマグロヒョウモン、アオスジアゲハ、そして初めて見るヒメアカタテハなどが飛び交っている。ひらひらと舞うチョウ達に出会えただけでも満足。




庭園を歩いていたら、ふっと風がやさしい香りを運んできた。あれ?銀木犀!まだ蕾だけれど…。最近は金木犀を多く見かけるが、私は清楚な白い花を咲かせ、香りもあまり自己主張しない銀木犀の方が好き。… 秋の近づく足音が聞こえる。