「旧暦」に親しむ

総記

 2024年が始まりカレンダーも新しくなった。京都に住まうようになって以来、我が家では 「新暦・旧暦カレンダー」 を使用している。京都では様々な伝統行事が旧暦に基づいて行われることも多く、なかなか便利だったりもする。

 カレンダーには「二十四節気」「七十二候」がイラストで表されており、欄外にはその読み方や意味が書かれている。例えば 1月1日 元日 (旧 11月20日) には 七十二候「雪下出麦」 (ゆきくだりて むぎのびる)。その意味は “一面に積った雪の下で麦の芽が出始める"。どちらも発祥は中国だが、特に「七十二候」は日本の風土に合わせた動植物や気象を表すものに改められている。暦を見ては「ああ、そろそろ〇〇が咲く頃か」とか「ぼちぼち△△の準備をしなくては」等々と感じ、人と自然は共にあることを以前よりも深く思うようになった。
 そもそも 「旧暦」(天保暦)  は、月の満ち欠けをもとに、季節をあらわす太陽の動きを加味した暦で、月が新月になる日を各月の1日としている。我が家のカレンダーにも月の満ち欠けを示す「新月」「上弦」「満月」「下弦」が記されていて、いつの間にやら「そろそろ満月かな?」などと月の出を気にしたりする自分がいる。
 また「人日 (七草の節句)」「十日戎」「鏡開き」などの主要な行事や各月の「歳時記」も載っているので、何となく毎日「今日は何の日?」と見るのが習慣になってしまった。行事に追われる生活は好きではないが、四季のある日本をより深く知るためのきっかけになっている暦。実に「旧暦」は味わい深い!

<参考資料>
 ・ 「新暦・旧暦カレンダー」 2024年版  トーダン    ・  国立天文台 website  「よくある質問」