嵐電:秋から冬へ 2023

京あれこれ

《10月》
 2021年に立命館大学・京福電鉄と地域ボランティアによって立ち上げられた 「嵐電沿線フジバカマプロジェクト」 も今年で3年目。今年は北野線の宇多野・御室仁和寺・龍安寺の各駅では地植えされ、プランター設置の駅も7駅 (有栖川・撮影所前・常盤・鳴滝・妙心寺・等持院 立命館大学衣笠キャンパス前・北野白梅町) に増えた。
 御室仁和寺駅 … 9月下旬、駅北側の駐車場前に植えられたフジバカマは蕾が膨らみ始めたが、まだ薄緑色。10月中旬、再び訪れてみると蕾は淡い藤色となり開花。残念ながらアサギマダラはいなかったが、代わりにツマグロヒョウモンが蜜を求めて飛んでいた。
 宇多野駅 … 北野白梅町方面のホーム北側に地植えされたフジバカマは、陽当たりが良くないのと他の草花が混じっているせいか、生育が遅れていた。10月半ば、やっと蕾がピンクっぽい藤色に。でも秋の七草の一つ「オミナエシ (女郎花)」やノコンギクがきれいに咲いて秋の訪れを教えてくれる。

御室仁和寺駅 9月下旬
御室仁和寺駅 10月上旬
宇多野駅
宇多野駅


 

 

 

 

 

鳴滝駅 … 今年は西側のホームに置かれたプランター。陽当たりがよくなったためか10月下旬にはピンクの蕾がたくさん付き、開花も始まり蝶がやって来ていた。

 

《11月》

 「コトりさん電車」に出会う!
 京都新聞と嵐電の共同企画によるラッピング電車「コトりさん電車」が7月から運行を開始。京都新聞デジタルサービスのPRキャラクター 「コトりさん」 と嵐電のキャラクター「あらん」が車体にあしらわれ、運転席横には、ぬいぐるみの「コトりさん」が飾られている。「コトりさん」と「あらん」が表情豊 かに描かれていて楽しい。運転席の「コトりさん」、真面目にお仕事中?

 2024年6月まで運行するということなので、また乗れるかな?

 

《12月》
 12月初め、宇多野駅でステキな紅葉に出会う。駅北側の坂道を上ったあたりにある楓の木が、まるで線路を覆うように枝を広げ見事な紅葉を見せていた。「宇多野駅」実は2007年に改称されるまでは、「高雄口駅」と呼ばれていた。坂道を上った先は周山街道で、高雄は紅葉の景勝地として知られる。この辺りも古くは多くの楓が自生していたらしい。地元の人の中には今でも「高雄口」と呼ぶ人もいるが、私も秋は「高雄口駅」と言ってみたくなる。

  見上げれば 紅葉の天井 光り合い  (畦の花)

 偶然やってきた嵐電の「夕子さん」も紅葉狩り!!

 

 「御室だいすき号」 に乗る!
 クリスマスの日、所用で嵐山まで出かける。嵐電 嵐山駅構内や渡月橋には、まだまだ観光客が多い。帰りに帷子ノ辻駅で乗り換えた北野線の電車に「御室だいすき号」のヘッドマークを見つける。車内には御室小学校6年生の生徒達が制作した御室の風景の版画が掲示されていた。「御室小学校・学区創立150周年記念事業」 として嵐電車内での作品展らしい。なかなかの力作揃いで、じっくり拝見。


 鳴滝駅のフジバカマは茎を刈られて春の植え替えの準備かな?土が見えて寂しそうなので、ビオラ(?) が植えられていて、お世話する方の配慮が伺える。その隣には葉牡丹と菊が寄せ植えされて色の少ない冬を楽しませてくれている。

 

冬のフジバカマ(鳴滝駅)
鳴滝駅の寄せ植え

<参考資料>
 ・ 「嵐電沿線フジバカマプロジェクト」 News Release, 2023.9.29  学校法人立命館, 京福電気鉄道(株)
 ・ 京都新聞 「コトりさん電車、京都を快走 京都新聞と嵐電がコラボ」  2023.7.7